花粉症の症状は、多くの人にとって花粉が身体に入り込んでからすぐに現れることが多いのだそうです。
花粉が身体に入ってから、花粉症の症状が現れるまで、早ければ数分から遅くても数時間という早さなのです。
花粉症の症状として代表的なものは、目や鼻の痒みです。
花粉症の具体的な症状
目では充血したり、涙が出たりしますが、目が痒くて目をこすることにより、目の周りが赤くなったり、ヒリヒリとした痛みを覚えるということもあるようです。
鼻に痒みを感じると、くしゃみの症状となって現れますが、くしゃみは1回や2回で治まるものではなく、何回も繰り返し起こることが多いと思われます。
鼻水が頻繁に出るため、ティッシュを手放せないという人も多く、鼻水が多量に出る場合には、鼻詰まりの症状を起こして、周りの匂いを感じることができないという事態になることもあります。
花粉が喉に付くことにより、喉の腫れや痛みなどが見られることがありますが、喉の痛みだけではなく、咳込む状態になることもあります。
また頭痛や関節痛などを感じる人もいますので、これらの症状がひどい場合にはあまり無理をせずにゆっくりと行動したり、休息をとったりすることが必要になる場合があります。
体の弱いところからやられる
花粉症の症状は、普段身体の弱い部分に目立って現れるという場合もありますので、喉が弱いという人は喉に、鼻が弱いという人は鼻に花粉症の症状が見られることがあります。
アレルギーの主な症状は、これらの目や鼻や喉といった身体の表面的な部分に現れることが多いのですが、胃や腸といった身体の内部に現れる場合もあり、身体の内部に花粉症が現れた場合には、便秘や下痢、食欲減退などといった症状が見られることがあります。
他にも喘息やアトピーなどのアレルギーを持っている人が花粉症になると、花粉症の症状だけではなく、喘息やアトピーの症状も見られることがあります。
喘息の人なら喉の痛みからの咳込み、アトピーの人なら皮膚のカサつきが見られ、それに伴う痒みが見られることもあります。
どのようなことが起こって花粉症になるのか
花粉が実際に身体に入って、そこから花粉症の症状を起こすまでのしくみについて知ってみたいと思います。
外で飛散している花粉が身体に入ってくるのは、身体の全ての部分からではなく、喉や鼻といった身体の部分からであることが多くなっています。
また手や服などに付いている花粉を充分に落としきれていないときには、それが舞って喉や鼻から身体の中に入ってくることになります。
それまで花粉症になったことがなかった人でも、花粉症になる瞬間には、身体が花粉を身体に侵入してくる異物であると判断してしまうため、身体の免疫機能では、花粉を退治しようとする動きが見られるのです。
花粉に対抗しているのは、身体の血管内であるリンパ球で、ここでは花粉に対抗するための抗体が作られています。
リンパ球との密接な関係
花粉に対抗するための抗体がリンパ球で作られた後にも、花粉は後からどんどん身体の中に侵入しようとしますが、この現象により、次々と現れる花粉を身体から追い出そうとして、抗体は過剰に反応し始めます。
このとき抗体がくっついている細胞からはヒスタミンと呼ばれる物質が花粉に対抗するために分泌されているのですが、このヒスタミンが大量に分泌されることにより、花粉症のアレルギー反応を身体では感じるようになってくるのです。
花粉症の症状である、目や鼻の痒みというものは、このヒスタミンの過剰分泌を受けて、花粉を身体から追い出す手助けをしようとするものです。
目に痒みが起きることにより、涙が出て、鼻に痒みが起きることによりくしゃみや鼻水が出ますが、これらの症状そのものが、花粉を身体から追い出すことを助けているのです。
花粉症の症状が起きているとはいっても、身体のシステムとしては、身体を外の敵から守るために免疫機能が働いているのですから、正常なものであるといえます。
花粉に対抗するために、身体の正常な免疫機能が過剰に反応するということが、花粉症を引き起こす理由となっているのです。