たまには、キューンと来るような小説を読みたい!と思う時ってありませんか?特に恋をしていると、恋する女の子が主人公の小説を読んでみたくなりますよね。
ページをめくりながら「ああわかるわかる!」と思ったり、「こういう男本当に腹が立つよね」とイライラしたり…。
「恋愛小説を読んで泣きたい!ドキドキしたい!」と考えているあなたに、オススメの小説をご紹介します。
「肩ごしの恋人」唯川恵
読みやすく、時折はっとさせられるような言葉を選ぶのが上手い作家さんです。
この方の小説はどれも女性の心を揺さぶりますが、中でも「肩ごしの恋人」は圧巻。
性格も違う、価値観も違う。
そんな女性二人が、年齢や自身の立場に悩みながら恋をして、生きて…という友情・人生を描いた小説です。
2人それぞれの恋愛が面白いのはもちろんですが、この小説の面白さは「女の友情」の素晴らしさを見ることができるところ。
女同士にありがちな、裏切りや陰口といったものとは無縁の「価値観は違うけれど大切な友達」を描いている素晴らしい作品です。
純粋ってなんだろう、恋をするってなんだろう。
読み終えたあとに、深々とそんなことを考えてしまうような圧巻の一冊。
直木賞を受賞している作品でもありますので、その点でもお墨付きの一作。
「恋愛中毒」山本文緒
離婚して一人暮らしをしている女性が、お弁当屋さんで働いているときに憧れの作家に出会った。
そこから始まる恋愛ストーリーです。
山本文緒の作品は、どれも女のいやらしさやずるさをこれ以上ないほど描き出していますが、この作品ほどそれが顕著にあらわれているものはありません。
作家に出会った彼女は、その後に彼の愛人となり、彼の事務所で働くようになります。
同じ愛人同士、そして奥さんすら巻き込んで淡々と小説は進んでいきますが、後半に明らかになる真実に思わずページを開く手が止まってしまうはず。
女が人を好きになるということの怖さ。
「一途」の恐ろしさ。
恋愛のドロドロをここまで見事に描き切っている作品は他にありません。
でも、ふしぎと主人公の気持ちもわかる…と頷く面もあり、本を閉じた後の興奮はたとえようもありません。
恋するすべての女子に読んでほしい。
そんな小説です。
「放課後の音符」山田詠美
高校生が、少し背伸びをしながら恋愛をしている姿をえがいた作品。
子供から少し抜けたけれど、かといって大人でもない。
そんな多感な年ごろの女子が、恋愛に一喜一憂する姿が丁寧に描かれています。
年齢を重ねれば、10代のころの恋愛は長続きする者ではないと冷めた目で見てしまいますが、この作品を読むと「恋をする時は誰しも永遠を夢見ている」ということを思い出せます。
10代のころ、恋をするときはみんな必死だったなと思いだせる作品です。
10代の女の子向けに書かれた作品ですが、大人が読んでも面白く、そこは作者の技量ですよね。
甘酸っぱい恋の思い出を振り返りたい、その時の気持ちに浸ってみたい。
そんな時に読みたい小説です。
恋愛小説といっても、ハラハラするものから心がほっこりするものまで種類はもりだくさん。
あなたのお好みはどれですか?好きな作家さんを見つけて作品を読むのもよし、話題作を手に取ってみるのもよし。
ぜひ、お気に入りの一冊を見つけましょう!