化粧品のうちでも基礎化粧品と言うと、クレンジング剤、化粧水、乳液、クリームの4点が揃ってこそ、というイメージがありますが、これは絶対的なものではありません。
人によってはお気に入りの化粧水一本だけですべてをまかなってしまえることもあるでしょうし、6ケタの金額を費やして高級なブランド化粧品をラインで使い続けても今ひとつパッとしない肌のまま、と言うこともあります。
本当にあなたはクリームが必要か
これらの違いがどこにあるかと言えば、もちろん生まれ持った肌質もさることながら、肌の健康状態が大きく影響しています。
言うまでもなく、大きな金額を投資したらそれだけ必ず見返りがあるとは限りませんし、もし香料や防腐剤などに弱い肌の持ち主であれば、世間で言われる高級化粧品はトラブルの元となりかねません。
色々試してみて、結果的には数百円の未精製のミンクオイル一本ですべて事足りてしまった、というケースもあります。
つまり、すこやかな肌を維持するために大切なのは、やはりその時々で、自分の肌が求めているものを過不足なく補ってあげるための見極めだということになるでしょう。
ですから肌の衰えが気になり出したり、キメが荒れているように感じたり、くすみや毛穴が目立ってきたり、というような場合には、それらの解消に繋がる化粧品を選んで利用することは有意義です。
クリームの効果・効能
この点、クリームは強い味方になってくれる場合が少なくありません。
化粧水については多くの場合、その目的は保湿であることが多いのですが、クリームは様々な効果、効能を狙うものが数多く市販されています。
しわやくすみを解消するもの、引き締め効果を謳うもの、肌細胞を活性化して健康で若々しく生まれ変わらせるもの、女性ホルモンと似た働きをする成分が含まれているものなど、数え上げればきりがありません。
それらの効果と同じように、使い方も製品によって異なる場合が多くあります。
一般的な、化粧水の後に乳液、最後にクリーム、という順番が全く逆になるものもありますし、日中と寝る前とで使い分ける必要のあるクリームも珍しくありませんから、使用説明書に目を通して、そのクリームにあった正しい使い方をすることが大切です。
クリームに求める機能とは
一般的にクリームは、それを開発したメーカーの意図がはっきりと打ち出されていることが多い化粧品です。
例えば美白を目的としたラインの場合、美白効果を担う成分がもっとも多く含まれており、ラインの目玉となるのはクリームであることが少なくありません。
これはアンチエイジング商品などでも同じです。
それだけにシリーズの中でもクリームが最も高価である場合がほとんどです。
つまりたいていの場合、奮発して購入した化粧品のうちでも特にクリームの持つ美肌効果にはつい大きな期待を寄せてしまいがちになるということですが、しかしどれほど評判の良いクリームでも、必ず自分の肌に良いとは限りません。
クリームの内容物はチェックする
実際に自分で使ってみるまでわからない、と言うのが化粧品選びの基本ですから、迷ったら試供品を利用してみることです。
クリームの多くは水と油を乳化剤によって混ぜ合わせ、あの柔らかいテクスチャーを作り上げています。
これにより肌から水分を逃さず、また適度な油分を与えることができるため、多くの場合は保湿がその主な目的となっています。
ここに効能を持つ成分をプラスすることで、しわ対策や美白効果、ピーリング、たるみの改善などを狙った商品として販売されています。
敏感肌の人、かぶれやすい人などの場合、気をつけたいのは、乳化剤に何が使われているか、クリームの基剤として使われている油分は何に由来しているものか、というところです。
良質な植物性、または動物性のオイルから作られているクリームであれば特にプラスアルファがなくても穏やかに肌に良い効果をもたらしてくれるものも少なくありません。
また乳化剤も自然由来のもの、口にしても害のないものもあります。
最近では使い心地を追求して、新たな技術で製造されているクリームも数多くありますが、多くの人にウットリするような使用感をもたらしてくれる成分が、一方で肌の弱い人にとってはトラブルの原因にしかならない、というケースもあります。
自分の肌質を良く知り、化粧品の持つコンセプトがそのままストレートに効果を見せてくれる状態で使用できるよう、ある程度の知識や情報は仕入れておくことが理想的だと言えるでしょう。