私たち人間の体は、万一の事態に備えて体の中に「脂肪」という形でエネルギーを蓄えるようにできています。
余った中性脂肪の行き場所
そのために食事を摂りすぎたり、運動量が足りなかったりすると余った中性脂肪の多くは排出されずに内臓や皮下の脂肪細胞に蓄えられます。
これを"体脂肪"と言います。
皮膚や皮下、筋肉、骨、神経、血液、内臓など体中のいたるところにあります。
その体脂肪は、皮下脂肪となったり内臓脂肪となったりして、エネルギーの蓄え以外にも体温を保持したり内臓の位置を正しく保ってくれたりと、生きていく上で無くてはならない存在となっています。
皮下脂肪がたまりやすいのは女性
特に妊娠や出産という大役を担う若い女性の場合は男性よりも多く必要で、そのために男性よりも皮下脂肪が溜まりやすくなっています。
例えば極端なダイエットによって17%以下になると皮膚や髪の毛につやがなくなったり、ホルモンの分泌異常によって子宮の機能障害が起こったりすることもあるので気をつけなければなりません。
内臓脂肪がたまりやすいのは誰だ?
一方閉経後の女性や男性は"内臓脂肪"が溜まりやすく、溜めすぎてしまうと今度は肥満や高血圧、糖尿病などといった生活習慣病の原因となってしまいます。
私たちはついつい体重の増減にとらわれてしまいますが、本当の"肥満度"というのは体重の"重い""軽い"というのではなくて、体重に占める脂肪の割合(:体脂肪率)で決まります。
最近ではこの"体脂肪率"を測定できるような家庭用の体脂肪計もいろいろ登場してきて、その数値から"肥満度"を簡単に知ることができるようになりました。
人間の体はその殆どが水分や脂肪や筋肉でできていますが、「水分や筋肉は電気を通しやすく、脂肪は逆に電気を通しにくい」という性質をもっている。
体脂肪計に乗ることによって体に軽い電流が流れて"通りにくさ"が計測され、入力された身長によって電流が流れた長さが測定されて、脂肪の体重に占める割合が分かるというしくみになっています。
ちなみに、男性で10~19 %、女性で20~29 %が適正範囲だとされています。