身体によい生薬として注目を集めているウコンについては、気になっている人も少なくないかも知れません。
あなたも今週末の飲み会やパーティー前に飲むかもしれませんね!
特にお酒をよくたしなむ人の場合、二日酔いになりにくい、悪酔いしないということで、ウコンの入った健康ドリンクなどを飲み会の前におなかに入れておく、と言うこともめずらしくないことでしょう。
ウコンはここ数年で、テレビ番組などで取り上げられて急に知名度が高まった、めずらしい健康食品だと思っていた、ということもあるようですが、実は私たち日本人にとってはごくごくおなじみの香辛料です。
ウコンの別名と正体
ウコンは別名をターメリックといい、たいていの人が大好きなカレー料理の材料としては欠かせないインドのスパイスです。
植物としてのウコンは、これもまた私たちには馴染みの深いショウガの仲間であり、分類としてはショウガ科ウコン属に分類される多年草となります。
ただしひとくちにウコンと言ってもその種類はいくつもあり、身体によいと言われて重宝されているウコンも、この種類によって効能が違うとされています。
カレー粉のメインのスパイスであるターメリックは秋ウコンで、健康食品として一時期ブームとなっていたガジュツは別名紫ウコン、夏ウコンと呼ばれています。
さらに春ウコンはキョウオウと言われていますが、生薬として、漢方薬として、また植物としてのウコンの分類はそれぞれ様々な呼び方、名称があり、はっきりとはわかりにくい場合もあります。
ですが、身体によい香辛料としてのウコンというと、多くは紫ウコンであるガジュツか、ターメリックをさしている場合が多いようです。
ウコンはインドなどの熱帯アジアが原産で、私たちが口にするのはショウガと同じく、大きく育った根っこの部分ですが、食するだけではなく、その鮮やかな黄色から染料としての利用もされています。
たくあんの黄色も実はウコンの黄色です。
この黄色の成分はクルクミンとよばれるもので、胃腸の働きを促進させる働きを持つことでも良く知られています。
ウコンの種類と名前
混同しがちなウコンの種類を整理してみてみましょう。
まずはウコンというと多くはこれをさすことの多い、カレー粉の原料の黄色いターメリックですが、和名でウコンと言えばこれのことになります。
通称は秋ウコン、ターメリックとは英語名です。
主な用途は香辛料、漢方薬の原料、着色料などで、お酒を後に残さない、と重宝されているのもこの秋ウコンです。
花は白いものが咲き、利用する根の部分は鮮やかな黄色をしています。
カレー粉で感じることのできる、食欲をそそるような独得の香りがありますが、苦みはあまりありません。
次に和名がキョウオウとなる春ウコンがあります。
鮮やかなピンクの花をつけ、根の部分は秋ウコンより多少薄い黄色をしています。
秋ウコンより薬効有効成分が多いとされ、最近では健康のためにウコンを撮るなら春ウコンを、という話も聞かれます。
そのため主な用途は健康食品や漢方薬の原料となっていますが、秋ウコンに比べると大変強い苦みを持っているのも特徴です。
ウコンの特徴と成分について
この春ウコンは室町時代にはすでに沖縄に伝わっていたと言われ、その薬効成分を重視した琉球王朝が一般の私売を禁じて専売制をとっていたほどだと言われています。
ですがこの有効成分は秋ウコンのように乾燥させてしまうとその効果がずっと薄くなってしまうものが多いため、もしこの春ウコンを健康のために自分で取り入れようと思うのであれば、生のものをすり下ろして水やお湯で割ってのむ、と言ったような方法になるでしょう。
次に和名ガジュツと呼ばれる紫ウコンの特徴を見てみましょう。
夏に咲く紫ウコンの花は美しい紫かがったピンク色で、根の部分も紫色をしていますが、これは秋ウコンや春ウコンに含まれている薬効成分の一つでもあるクルクミンがほとんど紫ウコンには含まれていないからです。
春ウコンとおなじく、健康に役立つ精油成分が豊富に含まれており、春ウコンよりさらに殺菌、抗菌作用が強いとも言われています。苦みも春ウコンと同じく大変強いものがあります。